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謎のアプリ通知と少女の戸惑い

目次

謎のアプリ通知と少女の戸惑い

第一章 謎の通知

茜色に染まり始めた放課後の教室。 生徒たちの喧騒が遠ざかった静寂の中、玲子(れいこ)は窓際の自分の席でひとり、手元のスマートフォンを不思議そうに見つめていた。
「よくわからないままダウンロードしちゃったけれど……これ、いったい何かしら?」
小さく首をかしげると、開け放たれた窓から吹き込む初夏の風が、彼女のさらりとした髪をふわりと揺らした。 画面の中心には、先ほど気まぐれにインストールしたばかりの、可愛らしいアイコンが光っている。アプリの名前は、シンプルに『オカズ』とだけ書かれていた。
「あ、もしかして……毎日のお料理レシピを配信してくれるアプリなのかな? だとしたら、これから毎日のお夕飯を作るのにすごく役立ちそう!」
玲子の白い頬に、ぱっと明るい期待の花が咲く。 お料理はまだまだ勉強中だけれど、もっと腕を磨きたい。そんな彼女のささやかで純粋な願いを祝福するかのように、タイミングよく軽やかな電子音が教室に響いた。
――ピロン♪
「あっ、さっそく今日のレシピの通知が届いたみたい!」
弾む心を抑えきれず、玲子はきらきらと輝く瞳で画面に視線を落とす。 しかし、そこにポップアップされたメッセージは、彼女の可憐な予想をはるかに裏切る、あまりにも奇妙な文字列だった。
📱 『本日のオカズ人数:同クラ男子 ×3(田中、吉岡、佐藤)』
「…………ん?」
玲子の思考が、ピタリと停止した。 同クラ男子? しかも、いつも教室で騒いでいる田中君に、クールな吉岡君、それに委員長の佐藤君の名前まで……? 豚の生姜焼きや、ふっくらしたハンバーグの作り方が送られてくるのではなかったの……?
戸惑いの中、夕暮れの教室に、玲子の間の抜けた声だけが小さく溶けていった。

第二章 広がる疑問

翌日。さんざめく初夏の陽光が差し込む教室は、じっとりとした熱気を帯びていた。
「昨日の夜の不思議な通知……あれ、いったい何だったのかしら。いくら考えても、さっぱりわからないわ」
まとわりつく暑さを少しでも逃がそうと、玲子(れいこ)はプリーツスカートの裾をパタパタと揺らして風を送った。
「ちょっと玲子ったら。そんなにあおいだら、下着が見えちゃうわよ」
隣の席の友人が、あきれたように小声でたしなめる。
「ええ……でも、私なんて誰も見ていないわ。ほら、あそこを見て」
玲子が視線を向けた教室の片隅では、華やかなグループの中心で聡子(さとこ)が甲高い笑い声を響かせていた。
「それでねー、大学生の彼氏がもう激しくてさー、きゃはははっ!」
長い巻き髪を揺らす聡子の奔放な言葉に、玲子は小さく、けれど深い溜め息をこぼした。
「クラスの男の子たちが熱い視線で追うのは、聡子みたいに華やかで、いかにも女の子らしい子よ。私なんて……」
「聡子ねえ。たしかにお人形さんみたいに可愛いけれど、ちょっとビッチすぎない?」
「そうよね……」
友人の言葉に曖昧に頷きながらも、玲子の胸の奥には、ほんの少しの劣等感がチクリと刺さっていた。

そして、夜更け。 星明かりがそっと差し込む玲子の部屋で、ベッドサイドのスマートフォンが冷たい光を放った。
📱 『本日のオカズ人数:同クラ男子 ×8』
「えっ……??」
玲子は目を瞬かせた。
「このアプリの通知、どうしても腑に落ちないわ。オカズって、美味しいお料理のことじゃ……あれ?」
その疑問を遮るように、再び軽快な電子音が鳴り響く。 ――ピロン♪
🏆 『ランクアップ! オカズ回数が10回を超えたため、レベル2になりました。 対象者の名前と回数リストを確認できます。表示しますか? 【はい】【いいえ】』
「リスト? 対象者の名前って……どういうことかしら。とりあえず、見てみよう」 恐る恐る画面に触れると、そこには信じられない文字列が並んでいた。
田中君……1回
吉岡君……3回
佐藤君……1回
鈴木君……1回
高橋君……5回
「え……」
青白いバックライトに照らされた玲子の顔から、さっと血の気が引いていく。
「何、これ……田中君も吉岡君も、たしかに同じクラスの男の子よ。それに、全然お話ししたこともない鈴木君や、生徒会長の高橋君の名前まで……」
震える声で呟きながら、玲子の瞳は無意識にある名前を探していた。
「……川崎君は、いないのね」
隣の席で、いつも優しく微笑んでくれる川崎君。クラスの中でただ一人、胸の奥で密かに想いを寄せている彼がいなくて、安堵のような、少し寂しいような複雑な気持ちになる。
苦笑いを浮かべかけた玲子だったが、嫌な予感が背筋を駆け抜け、表情を強張らせた。
「……待って。まさか。そんなはず、ないわよね……?」
――ピロン♪ 追い打ちをかけるように、無機質な音が部屋の静寂を切り裂く。
📱 『本日のオカズ人数:同クラ男子 ×9』 🏆 『ランクアップ! オカズ回数が一定を超えたため、レベル3になりました。 対象者の脳内評価を確認できます!表示しますか? 【はい】【いいえ】』
「……ま、まさかね。嘘でしょ……?」
嫌な動悸が胸を早鐘のように打つ。玲子は震える指先で、祈るように『はい』をタップした。
💭 久々のあたり(田中君:サッカー部) ★★★★☆
初めて同じクラスになったけど、顔は好みだし性格も悪くない。胸もそこそこあるし、かなり捗る。無防備にブラがちらつくし、手軽にエロい妄想するのにうってつけ。正直ヤりたい。最近彼女とするのも飽きてきたし、コイツに乗り換えようかな。
💭 中学の頃からお世話になってます!(吉岡君:化学部) ★★★★★
中学で同じクラスになって以来、飽きることなく使い続けてる。卒アルにぶっかけたのはいい思い出。
💭 彼氏いるのかな?(佐藤君:野球部) ★★★☆☆
彼氏いたら羨ましくて死にたくなる。ぶっちゃけ好みだし胸も大きいし、正直ヤりたい。教室でブラがちらついたのをネタに昼休みのトイレで2回抜いた。
💭 ビッチさが足りない(鈴木君:パソコン部) ★★★☆☆ クラスの中では可愛いほうだけど、もうちょっとビッチっぽい感じのほうが好みかな。噂じゃ彼氏いたこともないらしいし。ギャルで見た目からしてどスケベそうな聡子のほうが好きかなー。まあ抜いたけどw
💭 ママだと思ってる(高橋君:生徒会長) ★★★★★
あっあっ

第三章 対策

さんさんと降り注ぐ朝の光が、教室の窓から白いカーテンを透かして射し込んでいた。いつもなら憂鬱なホームルーム前の時間も、春の陽気のせいで少しだけきらきらと輝いて見える。  けれど、私の心の中はどんよりと重い雨雲に覆われていた。
「ねえ玲子、どうしたの? いつもと全然違うじゃない。制服もきっちり着てるし、スカートの丈なんて膝下だよ……?」  
友人が目を白黒させながら、私を頭の先からつま先までジロジロと見回した。
「う、うん。やっぱり、あまり露出しすぎるのもよくないかなって、思って……」
「髪まで黒染めスプレーしてるし、おまけにその分厚い黒縁メガネ! なんか別人の優等生みたい。本当に大丈夫?」 「目立たないようにしようかと思って。これからは、真面目にちゃんとしようかなって……」  
私が言い訳がましくうつむいていると、甲高い笑い声が耳に突き刺さった。
「えー、なになに? 玲子、スカートの丈なっが! マジ受けるんだけど!」  
派手な巻き髪を揺らしながら、聡子がからかい半分の声をあげて絡んできた。
「い、いいでしょ。ほっといてよ」
 そのとき、教室の後ろのドアがガラリと開き、朝の新鮮な空気とともに男子たちがなだれ込んできた。
「うぃーす」  
先頭を歩いていたのは、田中君だった。日に焼けた肌に、少しクセのある髪。彼が教室に入るだけで、クラスの女子たちの心臓が小さく跳ね上がるのがわかるくらい、彼は華のある存在だ。
「おはよ、田中君。遅かったね」  
友人の一人が声をかける。
「昨日、遅くまで誰かさんのカラオケに付き合わされてさー、完全に寝坊した」
「えーひどい。私の彼氏の話聞いてよー」  
女子たちと気さくに言葉を交わした後、田中君はくるりと振り返り、無邪気な笑顔を向けた。
「女子もおはよー!」
「っ……お、おはよ」
 私の声は、情けないほど震えていた。もじもじとうつむく私を見て、田中君は不思議そうに小首をかしげた。
「あれ? なんか雰囲気ちがくない? 玲子、その格好どうしたの?」
「なんかね、今日から真面目になるんだって」  
友人が横からすかさず補足を入れる。
「えー、なんだそれ。ははっ」  
田中君の爽やかな笑い声に、私の胸は嫌な音を立てて早鐘を打った。  そして、その後ろからは次々と『あのリスト』の顔ぶれが集まってくる。佐藤君、吉岡君、鈴木君、高橋君……。
(うわあ……)  視界に入るたび、背筋が冷たく凍りつく。 (もうだめだ。あのリストに載ってた男子たちと、まともに目も合わせられない……!)
「なになに、どうしたの玲子ってば。川崎君もそう思うでしょ? この格好、ウケるよね!」  
聡子が笑いながら、私の隣の席に座る川崎君を無理やり巻き込もうとした。  しかし川崎君は、聡子の言葉には同調せず、心配そうな瞳を私に向けた。
「……大丈夫? なんだか調子悪そうだけど、保健室、行く?」  
甘く穏やかな声が、ふわりと耳に届く。
「う、うん、大丈夫。ありがとう、川崎君」
(川崎君……)  
席替えで初めて隣になったけれど、なんて優しいんだろう。少し長めの前髪からのぞく顔立ちは可愛らしくて、なにより『あのリスト』に名前が載っていなかった。彼となら、普通に話すことができる。
(やっぱり私、川崎君のこと結構好きかも……)
淡いときめきが胸をかすめたが、すぐに頭を振って打ち消した。
(いやいや、今は川崎君のことより、クラスの男子たちをなんとかしないと!)  
きゅっと唇を結び、私は自分の地味なスカートの裾を握りしめた。
(大丈夫。この地味な優等生スタイルでいれば、これ以上あんな変な目で見られることもなくなるはず……!)
 ――その夜。  静まり返った自室のベッドにうつ伏せになりながら、私はスマートフォンの画面を前に絶叫していた。
「なんでよっ!!」
 画面に映し出された無機質な文字が、私のささやかな希望を無残に打ち砕いていた。
📱 本日のオカズ人数:同クラ男子 ×14
 じゅ、じゅうよん!? 増えてるじゃない!  震える指でスクロールすると、信じられないコメントが次々と目に飛び込んできた。
💭 脈ありだわ(田中くん:サッカー部) ★★★★☆
『挨拶しただけでもじもじして顔真っ赤にして涙目になって、くっそ可愛くて3回抜いた。あの反応、確実に俺に気があるやん。見た目が変わった理由は謎だけど、前の方がよかったな。その点だけ考慮して星4で。』
💭 感謝しかない(吉岡くん:化学部) ★★★★★
『今日は優等生の格好になってて驚いた。完全に俺の理想に合わせてきてるとしか思えない。いっぱい出た。』
 さらに下へスクロールすると、佐藤君、鈴木君、高橋君に加え、これまでほとんど言葉を交わしたことすらないF君やG君の評価まで、真新しい文字で追加されている。
「もうやだ……っ!」  
私はスマホをベッドの隅に放り投げ、枕に顔を深く埋めた。 「大して話したこともないのに……! 田中君は田中君で、完全に勘違いしてるし……っ!」  
恥ずかしさと情けなさで、顔から火が出そうだった。この地味な格好作戦は、どうやら完全に裏目に出てしまったらしい。
「……この格好じゃだめなんだ。もっと本格的に対策を考えないと……!」  
窓の向こうで瞬く星空を睨みつけながら、私は固く拳を握りしめた。

第四章 背水の陣

 翌朝。教室の引き戸を開けた瞬間、クラス中の視線が一斉に私へと突き刺さったのを感じた。  無理もない。今日の私は、昨日以上の「完全武装」を施していたのだから。
「えっ、ちょっと玲子!? なんでジャージなの? 制服はどうしたのよ!」  
目を真ん丸に見開いて飛んできたのは、友人のY子だった。彼女は私の姿を上から下まで信じられないといった様子で眺め回す。
「それに、そのきっちり編み込んだ三つ編みおさげに、瓶底みたいな眼鏡って……いくらなんでも、さすがにダサすぎない!?」  
ドン引きしているY子に対し、私は伊達眼鏡のブリッジを中指でクイッと押し上げながら、平然と胸を張った。
「うん、しばらくこれで行こうかなって思って」
「いや、いくらなんでも極端すぎるでしょ……」
「あ、そういえば聞いてよ! 今日さ、学校に登校してるとき、そこの角の電柱の陰にすっごい立派な犬のウ●コが落ちててさー!」
「は……? いや、急にどんな話よ……っ!」  
Y子が顔を引きつらせてツッコミを入れた、その瞬間だった。
 ――シーン。
 教室の後方でワイワイと騒いでいた田中君や佐藤君たち男子グループの会話が、見事にピタリと止んだ。  ちらりと横目で伺うと、彼らは「うわぁ……」と言いたげな、なんとも言えない微妙な表情を浮かべてこちらを見ている。ドン引きのオーラが、教室の空気を一気に冷やしていた。
(……よしっ!)  
私は心の中で、力強くガッツポーズを決めた。
 ――そして、その夜。  私は祈るような気持ちで、ベッドの上でスマートフォンの画面をタップした。
📱 本日のオカズ人数:同クラ男子 ×3
「い、減った……!」  昨日の『14人』という絶望的な数字から、見事に激減している。  画面を握りしめながら、私はフフフと怪しい笑みをもらした。
(よし……! 『徹底的に萎える格好』に『絶望的に萎える会話』作戦、バッチリ効いてるじゃない。ダサいジャージに排泄物トークのコンボは、さすがの男子たちにも破壊力抜群だったみたいね)
 暗い部屋の中、スマホのバックライトに照らされた私の顔は、きっとこれまでにないくらい輝いていたはずだ。
(この調子でいこう。そうすれば、平穏な日常を取り戻せる日も近いはず……!)

第五章 開かれた扉と赤い糸

 数日後。昼休みの喧騒に包まれた教室の片隅で、私はひとり、深く重いため息をついた。
「はあ……」
 手の中のスマートフォンが短く震え、忌まわしいアプリからの新しい通知を知らせる。おそるおそる画面を開くと、そこには私のささやかな抵抗をあざ笑うかのような評価が並んでいた。
💭 ひょっとして気を引こうとしてる?(田中くん:サッカー部) ★★★★★
『最近口きいてくれないし、格好も言動も明らかにおかしいけど、これ確実に俺の気を引こうとしてるやん。やばい、不器用すぎて可愛い。Y子とヤってるときも玲子のことが頭から離れない』
💭 まだまだ(吉岡くん:化学部) ★★★☆☆
『最近の格好や言動は謎だし、正直思うところもある。でも中学から使い続けてきた愛着のあるオカズだし、これからも大事に使っていこうと思う』
(だめだ……)
 私は絶望で目の前が真っ暗になるのを感じた。確かに人数自体は以前より減っている。けれど、どれだけ私が恥を忍んで努力しても、泥をかぶっても、この数字がゼロになることはないのだ。
(私だって、いつまでもこんなダサいジャージで排泄物の話なんてしたくないのに……。でも、男子にあんな目で見られるのも絶対に嫌。いったい、どうしたらいいの……?)
 ぐるぐると答えの出ない悩みに囚われていたその時。
「……あの、玲子ちゃん。大丈夫?」
 ふいに頭上から、春風のように穏やかな声が降ってきた。
 はっとして顔を上げると、そこには隣の席の川崎君が、心配そうに眉をひそめてこちらを見下ろしていた。
「最近ずっと元気なさそうだし……さっきもスマホを見ながら、すごく顔が青くなってたから」
「えっ!? あっ、ち、違うの! これは違くて! な、なんでもないの。ごめんね、変な気を使わせちゃって……!」
 私は弾かれたようにスマホを隠し、裏返った声で必死に弁解した。
「ううん、謝らないで。……何か悩み事があるなら、僕でよかったらいつでも相談に乗るから。遠慮しないでね」
 川崎君の真っすぐで透き通るような瞳が、私の目をまっすぐに見つめ返す。そのあまりの優しさに、私の胸はきゅっと締め付けられた。
「川崎君……」
 なんて優しいんだろう。このまま彼にすべてを打ち明けて、すがることができたらどんなに楽だろうか。けれど、自分がクラスの男子たちの欲望の対象になっているなんて、彼にだけは絶対に知られたくない。
「うん、ありがとう。……でも、本当に大丈夫だから。ごめん、ちょっとトイレ行ってくるね」
 逃げるように席を立ち、足早に教室をあとにする。
 私の小さな背中を、川崎君がどんな表情で見つめていたのか、振り返る勇気はなかった。

 冷たい空気が漂う廊下の角を曲がろうとした瞬間、ふわりと甘い香水が鼻をかすめ、誰かと肩がぶつかった。
「あ……」
「ちょっと、気をつけてよ……って、なんだ玲子じゃない」
 見上げると、そこには腕を組み、冷ややかな視線を私に見下ろす聡子が立っていた。
「聡子……!?」
「どうせアンタも、川崎君のことが好きなんでしょ。ほんと、うっざ」
 氷のように冷たい声で吐き捨てられ、私は息を呑んだ。
「はあ!? 何よ急に! わ、私は別にそんな……」
「とぼけなくていいわよ。さっき教室で、例のアプリ弄ってたの……しっかり見てたから」
「え……!?」
 心臓がドクンと大きく跳ねた。全身の血の気が引いていく。
「私と同じで、あの『アイテム』を狙ってるんでしょ。でも残念だったわね、私はもうポイント200を超えてるから。アンタなんて私の敵じゃないのよ。じゃあね」
 ヒールの音をカツカツと響かせて立ち去る聡子の後ろ姿を、私はただ呆然と見送ることしかできなかった。
(はあ……? いったい何の話……? アイテム? ポイント? それに、聡子もひょっとしてこのアプリを……?)
 その時。
 手の中で握りしめていたスマホが、ピロンと軽快な電子音を鳴らした。
🏆 オカズ回数が150回を超えました。オカズショップがオープンしました!
「オカズ、ショップ……?」
 震える指で画面をタップすると、そこには信じられないページが表示されていた。
~オカズショップ~
これまで貯めてきたオカズ回数(1回=1ポイント)でお買い物できます。
あなたの現在のポイント:152pt
アイテム名必要ポイント効果
天罰:1pt:1日間、対象者の性欲を減退させる
出会い薬:10pt:指定の相手と仲良くなれる(友達スタート)
陽キャ薬:50pt:陽キャ度アップ。イケメンと仲良くなれる可能性UP
大学合格:250pt:好きな大学に入れる
内定:350pt:好きな企業の内定をもらえる
赤い糸:500pt:指定の相手と必ず結ばれる ※限定1名
「な……これって……」
 画面を見つめる私の目は、限界まで見開かれていた。
「これまでの……汚らしい欲望に向けられた回数が、ポイントになってて、それで商品が買えるってこと……?」
 点と点が、頭の中で恐ろしい速さで繋がっていく。
「ひょっとして聡子も、同じようにアプリで自分のポイントを集めてて……狙いは、この一番高い500ポイントの……」
 指定の相手と必ず結ばれる。限定1名。
「川崎君を……?」
 聡子はすでに200ポイント以上を持っていると言っていた。私はまだ152ポイント。
 このポイントの差は、絶望的な距離だった。
「……どうしよう」
 冷え切った廊下で、私は画面の『赤い糸』という文字を、いつまでもいつまでも見つめ続けた。
「このままじゃ……川崎君が、聡子に奪われちゃう……っ!」

第六章 ポイント戦争開幕

 翌日の教室。  初夏の気配を含んだ風が窓から吹き込む中、私は昨日までのダサいジャージを脱ぎ捨て、まっすぐに前を見据えていた。
「あれ、玲子……ジャージやめて元の格好に戻ったの?」  登校してきた女友達が、私の姿を見るなり目を真ん丸にして駆け寄ってきた。
「うん。もう、なりふり構ってられなくなったから」
「ていうか、前より……スカートの丈、短くなってない!? それにブラも透けてるけど、大丈夫なの!?」  
友人の悲鳴のような声に、私はあえて無防備な仕草で、ぱたぱたと短いスカートの裾をあおいだ。
「あー、そうだっけ? まあいいや。はあ、あっつ……」 「ちょっと、見えてるわよ! ちょっとってば!」
「うん、いいの別に。私……絶対に負けられないし。はあ、あっつ……」
「聞いてる!?」  
慌てふためく友人の声など、今の私の耳には入らなかった。ただ、頭の中には「500ポイント」と「川崎君」の文字だけが燃え盛っている。  教室の隅。そんな私の狂気じみた変貌を、聡子が腕を組みながらそっと目を細めて観察していた。

📱 本日のオカズ人数:同クラ男子 ×20

 そして、決意の翌朝。  私は登校するなり、自分の席に座って「それ」を取り出した。
「ねえ、ちょっと玲子、朝から何買ってきてるの!?」
「んー? アイス。あっついから、登校中にコンビニで買いたくなっちゃって」
「なんでわざわざ、そんな細長い棒アイスを……」
「いいじゃん。あ、溶けそう……んっ」  
私は友人の戸惑う視線を無視し、細長いアイスをゆっくりと、そして意図的に妖艶な手つきで口に含んだ。
「ん……ちゅぱ……ちゅぱ……んっ……」
「いや、急に何やってんの!?」  
友人が顔を真っ赤にして後ずさる。
「ふぇふに……? ふぁいす、たべてるだけだけど……? んっ……んっ……」
「食べ方おかしくない!? なんかそれ、普通に食べてるっていうか……その……いやらしいっていうか!」
「もう、うるさいなあ……ちゅぱ……ちゅぱ……んっ……」
 その時だった。教室のあちこちで、ガタッ、と椅子が静かに引かれる音が響き渡った。
「………ふーん。ちょっとトイレ」  
佐藤君が、どこか遠くを見るような目で立ち上がる。
「…なるほど。俺もトイレ」  
鈴木君が、謎の納得感を漂わせながらそれに続く。
「あっ、あっ……」  
あろうことか、真面目で通っている生徒会長の高橋君まで、顔を真っ赤にして変な声を漏らしているではないか。
 そこへ、朝のホームルームを告げるチャイムとともに担任の教師が教室に入ってきた。
「それじゃ授業を始めるぞ! ……って玲子、お前、朝から何アイス食べてんだ! いい加減にせんか!」
「ふぁあい……んちゅ……」  
私は叱責にも動じず、とろんとした目でアイスを咥え続けた。
 その異様な光景を前に、聡子は自分の席で唇をきつく結び、ギリッと爪を立てた。
(あいつ……! 一気にブーストかけてきやがったわね。そっちがその気なら……!)  
火花散るポイント戦争の幕が、今、切って落とされたのだ。
📱 本日のオカズ人数:同クラ男子 ×20 教員 ×1 コンビニ店員 ×1

第七章 マンネリの壁

 昼休み。初夏の陽気で少しだけ蒸し暑くなった教室で、私は一人、スマートフォンの画面を眺めながらほくそ笑んでいた。
(よしよし……順調にポイントが増えてる! このハイペースなら、絶対に聡子に追いつける……ううん、追い越せる!)
 ふと顔を上げ、斜め前の席に座る川崎君の横顔を盗み見る。少し長めの前髪、長い睫毛。今日も完璧に可愛い。
(川崎君……待っててね。私が聡子の魔の手から、絶対に守ってあげるから……!)
 熱い視線を送っていると、ふいに川崎君がこちらを振り向いた。けれど彼は、私と目が合った瞬間、さっと気まずそうに目をそらしてしまったのだ。
(……あれ? いま、明らかに目をそらされた……? 気のせい?)
 胸の奥がチクリと痛む。
(そういえば、最近川崎君とあまりまともに話せていないような気がする。まさか、私、何か嫌われるようなことしちゃったかな……いや、そんなはずは……)
 私が悶々と自問自答していると、教室の静寂を破るように、聡子の甲高い声が響き渡った。
「あー、なんか肩とかいろいろこっちゃってるー。昨日はほんとに激しかったからなー」
 取り巻きの女子たちが、わざとらしく反応する。
「えー聡子、ひょっとしてまた大学生の彼氏と?」
「ちょっと、首のその赤い跡って……」
「あーっ、ちょっと大声で言わないでよっ! でもほんと、アイツ絶倫でさー、昨日は3回くらい付き合わされてマジ大変で……きゃははは!」
 わざとらしいにも程がある「ビッチアピール」だった。しかし、悲しいかな、男子たちには効果絶大らしい。
「………ふーん、さすがだな。ちょっとトイレ」
 佐藤君が、そわそわと立ち上がる。
「よっし……俺もトイレ!」
 G君もそれに続いた。
(あ、あいつぅ……! また姑息な手を使ってポイント稼いでる……!)
 しかし数日後。私は自分のアプリ画面を見て、ひとつの決定的な異変に気づかされていた。
「おかしい……最近、オカズ回数の上昇率がガクッと落ちてきてる。あんなに毎日、恥を忍んでいろいろやってるのに……」
 放課後の屋上。フェンス越しに夕暮れの街を見下ろしながら、ひとり頭を抱えていると、背後からあざ笑うような声が降ってきた。
「ははっ、そんなこともわからないの? それがアンタの限界ってことよ」
 振り返ると、腕を組んだ聡子が勝ち誇ったような顔で立っていた。
「聡子!? どういうことよ」
「アプリで自分の『評判』の項目、ちゃんと見てみなさいよ。原因なんて一発でわかるから」
 言われるがまま画面を操作すると、そこには見たくもない男子たちの本音が並んでいた。
💭 狙いすぎている(I君:茶道部) ★★☆☆☆
二流のAVを見せられているようだ。明らかに狙いすぎていて、以前の天然な良さが完全になくなっている。まあ抜いたけど。
💭 (H君:ウェイトリフティング部) ★★☆☆☆
あの天然な感じでエロいのがよかったのに。抜くには抜くが、あんまり飛ばない。
💭 こういうのでいいんだよ(鈴木君:パソコン部) ★★★★★
最近はビッチっぽさが出てきて大変良い。ほめてつかわす。
💭 ママだと思ってる(高橋君:生徒会長) ★★★★★
あっあっ
💭 うーん(F君:バスケ部) ★★☆☆☆
ビッチっぽさでは聡子のほうが上だし、攻める方向性を間違えてる気がする。
💭 びみょーになってきた(G君:帰宅部) ★★☆☆☆
悪いけど造花は愛せない。ありのままの君でしこりたいんだ。
「な、なにこれ……!」
「要は、ネタがマンネリ化して飽きられたってことよ。毎日毎日、わざとらしく下着をパタパタさせたり、アイス舐めるだけじゃね」
「そ、それは……!」
「特に、この間のアイス連続舐めはマジでなかったわ。あのあとトイレ駆け込んでた人いたけど、興奮したんじゃなくて確実にお腹壊しただけでしょ。体に悪いからやめときなって」
 聡子はふうっと息を吐き、少し間を置いてからチクリと刺した。
「あと、アンタのアイスの汁がこぼれて床がべとべとになってたの、いつも掃除してたの誰か知ってる? 私だからね。感謝しなさいよ」
「う、うう……! け、けどっ、聡子だってビッチトークばっかりで芸がないじゃない! 私と一緒でマンネリでしょ!」
「いやいや、私はバラエティに富んだ大人のトークしてるし、飽きられることなんてないから。ほら、私の評判は……ん?」
 聡子が自信満々に自分の画面を開いた瞬間、その表情がピシリと凍りついた。
💭 一言残念(I君:茶道部) ★★☆☆☆
女子が聡子のこと話してるのを聞いた。大学生の彼氏がいるというのは嘘で、本当は処女だって聞いて一気に萎えた。ファッションビッチだったのかよ。
💭 ビッチっぽさが好きだったんだが……(H君:ウェイトリフティング部) ★★☆☆☆
中学のとき陰キャグループにいて、だいたい不登校だったって聞いて萎えた。あのエロい会話でくっそ捗ってたのに、ウソかよ。へこみつつも抜いた。
💭 しね(鈴木君:パソコン部) ★☆☆☆☆
しね。ニセビッチが。お前で抜くのはこれで最後だ。
💭 あーあ(X君:天文学部) ★★☆☆☆
あの明るいビッチさが好きだったのに。ほんとは真面目な子らしいじゃん。ただただ悲しい。
💭 感謝しかない(吉岡君:化学部) ★★★★★
中学時代の悲しくて暗い過去の噂を聞いて逆に捗ってる。泣きながら抜いた。
「さ、聡子だって飽きられてるじゃないっ! ていうかビッチじゃなかったんだ、嘘ついてたんだっ!」
「ち、違っ……て、ていうか誰が私の中学時代の話を流したのよ! そこが一番触れられたくなかった黒歴史なのに! X子!? それともI子かな!? ほんとムカつく……やっぱあの2人は信用できない……!」
 顔を真っ赤にして地団駄を踏んだ後、聡子はバサッと髪をかきあげて頭を振った。
「……いや、もうどうでもいいわ。どのみち私はもう500ポイントまであと一歩だし。川崎君と赤い糸で結ばれるのは私なんだから!」
「私だってあとちょっとだし! 今日の分でもう500ポイントたまってるかも……って、あれ?」
 画面をリロードした私の指が止まる。覗き込んだ聡子の表情も固まった。
「……どしたん?」
「う、売り切れてる……」
🏪 ~オカズショップ~
あなたの現在のオカズポイント:492pt
アイテム名必要ポイント状態
天罰:1pt:購入可
出会い薬:10pt:購入可
陽キャ薬:50pt:購入可
大学合格:250pt:購入可
内定:350pt:購入可
赤い糸:500pt:※売り切れ
「そ、そんな……」
「嘘でしょ……私たち以外に、一体だれが……!」
「――ごめんね、二人とも。僕が買ったんだ」
 ふいに響いた柔らかな声に、私たちはバッと振り返った。
 夕日に照らされた屋上の入り口に立っていたのは――他でもない、川崎君だった。
「川崎君!?」
「え、なに、なんで川崎君が!? はあ、マジわけわかんないんだけど!」
「ご、ごめん、頭の整理が……な、なんで川崎君がこのアプリのことを……」
 パニックに陥る私たちを前に、川崎君はひどく言いにくそうに目を伏せた。
「前に玲子ちゃんがスマホでこのアプリを弄ってるのを見て気になって、こっそり検索してみたんだ。なんかすごく暗い顔してたから、ひょっとしてこれが原因じゃないかと思って、僕もダウンロードしてみたんだけど……その」
「け、けどなんで私たちよりポイントが……ん?」
「それよりも! 川崎君、その『赤い糸』、誰に使う気なの!? ひょっとして好きな人が……」
「あ……いや、誰に使うかはまだ決めてなくて。とりあえず買っておこうかと。……僕自身の、身を守るために」
「え……身を守るって、いったい……ん?」
「いや、あの、ごめん。キモチはうれしいんだけど……ちょっと怖すぎるというか……その、君たち2人が」
 川崎君がそっと差し出したスマートフォンの画面。そこには、目を疑うような『対象者からの評価』がずらりと並んでいた。
📱 対象者からの評価
💭 川崎君大好き(玲子:エロ女) ★×10
あーもう川崎君可愛すぎる。いい匂い。隣の席にいるだけでムラムラする。今日も学校のトイレで何回もしちゃった……川崎君、ほんとごめん。
💭 川崎君やばすぎる(聡子:エロ女) ★×10
ほんと川崎君可愛すぎてかっこよくて好き。中学のときに陰キャの私に初めて話しかけてくれたときからずっと好き。毎日川崎君のアレな妄想しながら捗る毎日。ビッチキャラ演じてポイント貯めてがんばらないと。
💭 やっちゃった……(玲子:エロ女) ★×10
川崎君を汚さないと決めたのに、またやっちゃった……ごめんね。もう回数とかわかんないや。
💭 こんなに可愛い生徒は初めて(先生) ★×10
反省はしていない。こんな可愛い男がいたら誰だってそうする。襲われないだけありがたく思ってほしい。
💭 早く結ばれてイチャイチャしたいよぉ……(聡子:エロ女) ★×10
あー川崎君、好き好き好き。今日もいっぱい慰めたよ。ごめんね。ビッチトークとか全然わかんないけど、ネット検索してエピソード捏造してがんばゆ。早く結ばれて中学の頃の傷を癒してほしい。
💭 川崎君(玲子:エロ女) ★×10
あっあっ
💭 川崎君(聡子:エロ女) ★×10
あっあっ
「ぎゃあああああああああああああああ!!!」
 屋上に、私と聡子の悲鳴が同時にこだました。
 顔から火が出るどころの話ではない。全身の血が沸騰して蒸発しそうだった。
 しばらくの痛々しい沈黙のあと、川崎君が恐る恐る口を開いた。
「と、いうことで……ちょっとさすがに怖くなって……その、ごめん。けどまあ、もうこれで忘れて、今まで通り接するから……」
「――それで?」
 私は、すっと真顔になって顔を上げた。
「結局、川崎君は、『赤い糸』のアイテム、私とコイツのどっちに使うわけ?」
「え……? そんな何事もなかったかのように……すごいな、君たち立ち直るの早すぎるよ……」
「いや、だからとりあえず買っただけで……てかなんで2者択一になってるの? とりあえず今日はもうこれで帰るね!」
 逃げ出そうとする川崎君の退路を塞ぐように、私は冷たく言い放った。
「ううん、帰さない。聡子、川崎君が逃げないように押さえて」
「問題ない。もう背後は押さえてあるわ」
「ひいいっ!」
 いつの間にか川崎君の後ろに回り込んでいた聡子が、ガッチリとその腕を掴む。
「いやだから、これは2人に渡すのが怖いから買っただけで……! だ、だって僕のポイント、短期間で1000超えてたし!」
「そこはもういいからっ! それを買いたくて、さんざん同じクラスの男子にオカズにされて苦しんだ女の子が2人もここにいるのに!? 罪悪感はないわけ!?」
「いや、それどの口が言うの!?」
「はあ、可愛くていい匂いするからって、いつまでも調子乗んなよ。早く決めろって……ね」
 聡子が、川崎君の首筋に顔を近づけ、くんくんと鼻を鳴らした。
「ひいっ! い、いや、2人のことは全然嫌いじゃなくて、むしろ……け、けどちょっとあの、いろいろ心の整理が……あのっ!」
「ぐだぐだ言ってないで早く決めてよ! それ、どっちに使うの!?」
「あ、あの……!」
 夕日が沈みかける屋上で、長い長い沈黙が流れた。
 やがて、涙目の川崎君が絞り出すように言った。
「と、とりあえず……保留で……」

第八章 残ったポイントと、その使い道

 それから数日後の、学校の屋上。  抜けるような青空の下で、私と聡子はフェンスに寄りかかりながら並んでジュースを飲んでいた。
「あーあー」
「あれから川崎君からの返事もないし。いつまで待てばいいんだろ」
「まあ、気長に待てばいいっしょ」  
聡子はストローをくわえながら、まぶしそうに空を見上げた。
「どうせ川崎君が選ぶのは私だけどさ」
「まあ待つけど。最終的に私と結ばれるのはわかってるし」 「その自信はどっから来るんだか」
「そっちこそ……あ、ところでさ」
 私は少し考えてから、制服のポケットからスマホを取り出した。
「貯まったポイント、どうしよっか。あと482ポイントもあるんだけど。一番欲しかったものは川崎君にとられたし」 「奇遇じゃん、私もあと480ポイントあるわ。何に使おっかなー」
「とりあえず、10ポイントの『出会い薬』は試しに使ってみたんだけど」
「え、奇遇じゃん。私も10ポイント使ったわ」
「効果あったのかなかったのか、よくわからなかったんだけど……」  
私は隣に立つ聡子をちらりと見た。
「まあ、もうとっくに友達だったしな」
「……そだね。私も同じこと思った。てかひょっとしてこれ、ウソなのかな?」
 私と聡子は、しばらく並んで画面を眺め、それからほぼ同時に顔を見合わせた。恋のライバル同士のはずなのに、不思議と妙な連帯感が生まれている。
「それじゃ、他のアイテムで検証してみる? いい大学行く? いい企業行く? 陽キャになる?」
「やー、陽キャはもういいわ。ギャルビッチ演じるの疲れるし」
「だよね。それじゃとりあえず、クラスの男子に適当に1日『天罰』くらわしてみて考えてみる? さんざんヤられてきたし、ちょっとはやり返さないとね」
「お、それが手軽でいいね。それじゃ相手はー……」
 私たちは悪戯っぽく笑い合いながら、画面に並ぶ男子たちの名前を物色し始めた。ポイント戦争は一旦休戦。私たちの奇妙な共犯関係は、もう少しだけ続きそうだった。

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